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福星(福神)とは

福星(福神)

中国で、出生栄達や子孫繁栄をもたらすと信じられてきたのが「福星」。
道教思想の「天官」と結びついて、冠をかぶった裕福な官僚の姿で描かれます。
また、「福」が蝙蝠の「蝠」と同音であることから、蝙蝠は福星の生まれ変わりとされ、吉祥図には欠かせない存在となっています。

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福星とは、古代中国の天文学では木星(歳星)を指しました。そう、以前取り上げた太歳のことですね。五行思想によって、歳星に「木」が充てられたため、木星となったのです。
福の神として信仰される一方、犯してはならない大地の神として畏れられてもいたのですね。

先に書いた「天官」ですが、道教ではこの世界は「天官」「地官」「水官」の三界公(三界大帝)が統治すると考えられており、天官は天界を治めて人々に福をもたらすとされ、特に信仰を集めています。

天官=木星=福神という図式は、中国人のDNAに取り込まれた、重要な縁起物なのです。

assisted by 近代図案