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写経のすすめ

みなさんの中には、写経をした経験のある方もおられることでしょう。写経とは、文字通り墨と筆を使用し、御経を写すことを言います。

一般的には「般若心経」となりますが、ご自分の宗派のものでもよろしいかと思います。
ポイントは、なるたけ墨汁や筆ペンでなく、硯で墨を磨って書かれることです。

墨を磨るとき、人の邪念も磨られるという潜在意識をイメージするためです。

御経の一文字一文字は、「仏」を意味し、それを書き写すという行為は、御先祖を思う気持ちの表れということで、先祖の供養ともなります。(最近の風水では、陽宅といって住宅の風水ばかりがクローズアップされますが、実は陰宅という墓所の風水も、同じくらい重要な要素であります。)

出来れば、ご家族で写経されると良いでしょう。そしてその紙を、住居の土地の四隅に埋めるようにします。炭や水晶と同じく、邪気浄化の働きがあるとされます。
また、ご家族のコミュニケーション作りにも一役買うことでしょう。


ところで、風水に香りは付き物ですが、写経には塗墨が付き物です。

塗香とは、そもそもは行者が清めのために使う粉末の香。
自らを清めるために、この香を手や体に塗って使用することから“塗香”(ずこう)と呼ばれます。

天然の香薬種を調合して作られたその香りは、香房によって様々な香りがあります。
今日つかわれているのは粉末状の黄土色系や茶系のもの(抹香状)です。

一般の方でも一部には写経の際などに使う習慣があるようですが、最近では天然香薬種で作られたその香りの良さから、宗教的な意味合いとは関係なく、純粋に香りを楽しむために使われる方も増えています。
形状が粉末のため、専用の“塗香入”に入れて使用するのが一般的です。

実際の所作は塗るというよりは付ける程度です。
天台の所作では、修行に入る前や法要を執行する前に、指ひとつまみの少量を手につけて口に少し含み、そそて手をもみ合わせ、その後、その両手で胸のあたり(実際は衣の上にです)に付けます。
要は身(からだ)・口・意(意識)の三業(さんごう)を清めるために付けます。
もともとの起源はインドにあり、香木から香料を取り、体に付けて体臭などを消すのに使ったということです。
ここから発展し、身体を清める、邪気を寄せ付けないという意味で仏教で取り入れられたということです。

風水は特定の宗教とは関係はありませんが、その成り立ちに、いろいろな宗教の影響を受けていることは間違いありません。
写経によって得られる心の安らぎを、みなさんも体験してみてはいかがでしょう?
気持ちがよくなる、気分がよくなることは、風水で目指す最高の状態です。

assisted by 近代図案